【トーキング伝道】インベスターZの感想文だよ～

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インベスターZ読みました。内容を大雑把に言うと、「投資しなさい」「起業しなさい」というマンガでした。数時間の間、CMを見せ続けられた感じです。人気ブログランキング

投稿日時：2017/10/29（日）20:34 【コメント（0）】トーキング伝道

面白い、面白くないで言うと別に面白く無かったわけではないですが、何とも微妙な読後感でした。特にラストバトルが・・・（後述）。デッサンが若干奇妙に感じるとことは多々ありましたが、マンガ家の腕前がよろしいようで、マンガとしては非常にわかりやすく読みやすかったです。

投資マンガということで、投資で成功したり失敗したりしつつ主人公が成長していく物語なのかと思ってましたが、それは最初の3巻ぐらいまででした。その後は若い億トレーダーや実在する起業家なんかと、セレブな交流をしつつ、読者に投資と起業の魅力をすり込んで行く、という感じです。

よくツイッターやらで流れてくるアレですね。「昼過ぎにトレードを終えて今夜はホテルでディナー」、「昼間から仲間達とワイワイ、それでも月収○○○万円」、「君も僕達とお金に縛られない生活をしてみないか」などなど。そこまで露骨ではないですが、狙いは同じです。

起業や投資に関する豆知識、名言など、多少印象に残る話はありましたが、別に全21巻のマンガにしなくてもブログの記事2～3個もあれば語れそうな分量です。普通に買ったら総額1万円を越えますが、それだと得られる知識と金額が釣り合ってません。

「いやこれマンガだから」と言われそうですが、マンガとしても薄味過ぎます。非常に読みやすいので快適には読めますが、それは面白いというわけではありません。やはり本作はストーリー仕立てのCMです。それでもマンガだし、セール価格なら、まあいいかと思えますが、本作には致命的な問題点があります。

それは、「投資・起業のリスクを一切説明していない」という点です。作中、主人公だけでなく女子中学生や就職活動中の女子大生が株取引をはじめたり、シングルマザーが急に喫茶店を営業しだしたりしますが、大きなつまづきも無く、それなりに皆が上手くいきます。

大抵の方は、「これはマンガだ、現実は甘くない」ということで真に受けはしないでしょうが、心の奥底に「でもひょっとすると自分も彼らみたいに成功するのでは？」といった感情が生まれるかもしれません。大抵の人間は投資・起業に大失敗する、とわかり切ってても、少しでも芽生えてしまった欲望はなかなか消えません。

なんかこう全体的に、日本人ひとりひとりが投資活動をするよう促す流れを感じる今日この頃ですが（フリーター家を買う、なんてドラマもありました）、甘言に惑わされず、管理人としては、ささやかな資産でありますが、たとえマイナス金利だろうと強い意思をもって銀行に塩漬けしていこうと思います。

最後に一点述べておきます。「ラストバトルが投資でも何でもない点」にはビックリしました。心理戦を描きたかったのかも知れませんが、どちらにせよ物語の最後を締めくくるには残念すぎる内容です。マンガの技術が高いのですんなりとは読めますが、終盤は特に残念でした。

管理人の感想文はさておき、Amazonで今お買い得なので気になる方は是非どうぞ。本日2017/10/29までの限定価格です。